いのちあるだけで、それでいい

結婚した時に想った
共に、誰かが居てくれる事
ただ、それだけでいい
ベッドのとなりに
自分以外の誰かの寝息が聞こえる
ただ、それだけでいいと思った
切なくて、苦しくて
涙があふれる夜に
抱きしめて、髪をなでてくれる腕の在る事
ただ、それだけでいいと想った
毎日、眠れるお家が在る事
ただ、それだけでいいと想った
そうして、その毎日を
必死で守ろうとしてくれる男がいること
ただ、それだけでいいと想った
毎日、ごはんの心配をしなくていい生活
ただ、それだけでいいと想った
この人が、側で笑ってくれてるだけでいい
ただ、それだけでいいと想った
感謝が足りないんじゃない???
と、人をののしる己の口を!
感謝が足りなかったのは
わたしだった
在るものを数えていけば
そこには、愛があふれている
いきててくれてありがとう
側にいてくれてありがとう
この奇跡に
何度も立ち戻る
当たり前など
ない。
ありがとう
ありがとう
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ああ・・・これは、子を産んだときと
同じ感覚かもしれない
ただ、生きててくれるだけでいい
女は、この感覚を
愛おしい人に
映し出す生き物なんだな・・・
そうして、男は
ただ、生きててくれる感謝を
捧げられると
いのちにつながる在り方を
選び抜けるのかも
しれない